政治は「未来の選択」の行為であり、議会制民主政治が健全なかたちで運営できるかどうかは、わが国の将来を左右する重大事だといえましょう。幸いにして、戦後30年間、われわれは日本における議会制民主政治を育成してくることに成功いたしました。 しかし、日本の議会制民主政治は、政党間の政権交替の欠如から生じた政党の責任感の希薄性、政党の政策立案能力の不足等、いくつかの弱点も保持しております。しかも、わが国は、高度成長から福祉充実への政策的転換、生活環境の悪化から都市住民を守る都市政策の確立、民主政治の将来を形成する選挙制度の改善等、緊急に解決しなければならない数多くの問題に直面しており、これらの問題の解決のためには、一層高度な政策形成力と責任性を議会政治が示すよう要求されております。 このような状況の中で、わが国に政党、選挙、地方自治等、議会政治の根本問題を真面目に研究する独立機関の存在しないのを残念に思い、「日本政治総合研究所」設立が企図されました。「日本政治総合研究所」は、この設立の趣旨にそって、現実政治と学問との間にたって、非営利的、純学問的研究機関として、日本の議会制民主政治の研究を目指す所存であります。 また、わが国議会制民主政治の研究の立ち遅れは、同時に、わが国議会政治が世界各国に充分理解されていない原因ともなっていることを考慮して、「日本政治総合研究所」は、日本の議会制民主政治の正しい姿をできる限り広く諸外国に伝えるよう国際交流にも努力いたします。 「日本政治総合研究所」は、このような活動を通して、日本の議会政治発達に貢献できれば幸いだと考えます。 |